大学生活4年間、
一人暮らしの部屋はそれなりにカオスってたこともあるけど
幸い一度も遭遇しなかった。
実家に帰ってきて半年経つけど
出ます、パねぇ。
そのたびに大騒ぎして、涙目で母を呼んで
自分はさっさと逃げるという
浅ましい行為のツケが、今日巡ってきた。
あぁ、なぜ 今
機嫌よく 風呂に入っていると言うのに
なぜ 今 来た
僕は丸腰
もう 文字通り丸腰
武器と呼べるものは
手に持ったシャワー…
さぁ どうする
「ウォォォイ!」と
マジ思い出すだけで死にたくなるほど情けない悲鳴を上げて
背後に飛び退り、対峙
逃げ場はない。
ドアを開けようにも そっちにいるのですもの。
わなわなと震える右手、
ハッ
生物学部出身の僕は、
人類最大の敵である 相手さんの事を熟知している。
奴には、
体側に 呼吸するための穴が
一列に並んで配置されているはず。
そしてその穴は
油分でガッチリガードされ、
水による攻撃は効かない。
何故なら油分が水を弾き
奴の快適な呼吸を常に何時も
ALWAYSに確約してくれるからだ。
しかし弱点はある。
界面活性剤だ。
説明しよう、界面活性剤とは洗剤に使用される薬剤の一つで略
簡単にいうと
油分を細かくちぎって囲い込む
つまり
油を分解するのだ。
「相手が悪かったな
僕は理系女子、しかも生物学部出身だ。
貴様の息の根を止めることなど
いともたやすいわ!」
僕は石鹸たっぷりの
体洗うアレ(なんていうの?アレ)をおもむろに掲げ
シャワーの勢いで
界面活性剤溶液を奴に向けて発射した。
一瞬でしたよ、勝負は。
もちろん 僕の 勝利
奴は
短い痙攣のあと、溺死。
動かなくなった
敵に対して
5分くらい適温のお湯をかけ続ける僕
もしや動いたらどうすればいいのか
全裸でどうすればいいのか
とても恐ろしかった。
これから歯みがきでもしようと思っていたので
(僕はお風呂ではみがきするのでぃす)
くわえたまま
歯ブラシくわえたまま戦いました。
そして歯みがきは風呂から出てすることにして
戦場をあとにしたであります。
頼むし誰か片付けてくれんか…。PR